4月の下旬くらいから、末吉公園では森の外側の草地や川縁でクロイワボタルがそこそこ見られるようになりました(森の中はまだこれからのようですが・・・)。
森の外れにある沖縄自然環境ファンクラブの池のビオトープ予定地周辺でもクロイワボタルが出現しています。
クロイワボタルは、森の中でもそうですが、日没直後くらいに、地面のあたりから光りはじめて、しばらく低い位置で乱舞した後、広がっていきます。
夕方、予定地近くの草むらにいると、草の根本のほうで光はじめました。光は点滅しながら上に登っていき、草の葉の途中で止まりました。
草の途中にとどまって光っています。
しばらく見ていたのですが、一向に飛び立つ気配がありません。周囲では、すでに光の乱舞が始まっています。
気になって懐中電灯で照らしてみると、確かにクロイワボタルの成虫ですが、羽のかたちがすこし変です。
もしかしたらうまく羽化できなかったのかもしれません。、
じっとしているクロイワボタル
飛ばないホタルを眺めている間に、何かが、足元で、小刻みに点滅して光りはじめました。 すると、すぐさま点滅する光が飛んできて、そのすぐ側に着陸しました。 着陸した光が小刻みに光る光に近づくと、二つの光は同調して点滅しはじめ、やがてひとつになりました。
懐中電灯で、照らすと、一匹しかいません。 「何で?!」
そんな馬鹿なと思ってよくよく見ると、オスがメスの上に覆いかぶさるように乗っかっているようでした。
やがて、オスが向を変えてお尻とお尻をくっつけたような形になりました。
しっかり交尾しています。
あちこちで、オスとメスの出会いが起こっているようですが、草むらだと草がどうも邪魔です。
側の石垣を見ると、そこでも出会いが起こっているようでした。 ここなら観察が容易です。
場所は石垣に埋め込まれたの水抜きパイプです。ここでも、草むらのものとまったく同じパターンで交尾が行われました。
出会った途端、オスはメスに乗っかって、交尾がうまくいってからお尻とお尻をくっつける体勢になるようです。
ホタルの出会いを見ながら、この場所で、クロイワボタルの謎をとくことができないかな考えていました。
実は、このホタル、沖縄本島では一番ポピュラーなホタルなのに、幼虫がまだ分かっていないのです。
絶対、この場所にはクロイワボタルの幼虫がいます!なぜなら、 じっとしていたホタルが羽化に失敗した個体だったとしたら、幼虫の時期をここで過ごしたはずです。また、クロイワボタルのメスは飛ばないといわれています。地面近くで小刻みに点滅するメスたちは、ここで成虫になったはずです。
この場所で、見慣れないホタルの幼虫を見つけることさえできれば、クロイワボタルの謎を暴く大発見です。
翌日、みんみんの事務所にホタルの成虫が迷い込んできました。 オキナワクロホタルモドキ(オキナワクロミナミボタル)です。
近くの木に止まらせて写真を撮ったら、すぐに姿を消しました。
これって、大発見のまえぶれ?